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人間の狂気を描くサイコホラー『ミスミソウ』【漫画感想】

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「私の家族は焼き殺された。」

主人公は、半年前、東京からとある小さな町に引っ越すことになった中学生3年生の野咲春香。

引越し先の町で春香が通う中学校は、少子化と過疎から生徒数が激減し今年で廃校になる。

そんな学校の3年生は苦楽をともに学校生活を送ってきたため生徒同士の絆も深く、最後の卒業生ということに誇りを持っていた。

ただ、元からいた生徒からすれば、引っ越してきた春香は部外者にしか見えない。

そこから当然のように始まる春香へのイジメ。

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(出典:『ミスミソウ』)

それだけでは収まらず、日々エスカレートしていくイジメ。

そして、一向に収まる気配なく、春香への憎悪が膨れ上がっていく。

そしてある日。

いじめっこが春香の家に火を放った。

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(出典:『ミスミソウ』)

火事によって最愛の妹と母を失った春香の精神は、徐々に狂っていく。

そして、失うものがなくなった春香は復讐を試みるように....

行き過ぎた憎悪。ねじ曲がった愛情。大切な人の裏切り。そして、止まらなくなった人間の狂気。

そして、クライマックスには衝撃の事実が発覚....

普通の人間が創り出す恐怖を描いた衝撃のサイコホラー作品。

全2巻で完結済。


「ミスミソウ」の見どころ

作者の狂気的な表現の巧妙さ

人間の狂気を描く作品であるので、当然狂気を表すシーンが多い。

そして、作者の押切蓮介さんの表現が狂気をさらに醸しだしている。

そんな中でも、群を抜いて狂気を表してるのがこのシーン。

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(出典:『ミスミソウ』)

わずか一コマで主人公の春香の狂気が嫌というほど伝わってくる。あの可愛い表紙からは決して想像ができない。

漫画だからこそ表現できる過激な表現が本作の1番の見どころ。

救いようのない登場人物のクズさ

この作品の見どころはもう一つ。

それが、登場人物達の残忍さ。

主人公とその家族以外の人物は全員がクズ人間ばかり。

(考え方によっては、主人公の春香もそうカテゴリされてしまうかもしれませんが。)

個人的な憎悪だけで放火する輩。

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(出典:『ミスミソウ』)

殺人に対する罪悪感が無い者。

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(出典:『ミスミソウ』)

それを楽しむもの。

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(出典:『ミスミソウ』)

教師という立場にありながら、現実から目を背け、利己的になる者。

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(出典:『ミスミソウ』)

ただ、狂ってしまった彼らも元はといえば平凡な人間。

誰にでもこんな状態になってしまう可能性を持っているのが怖い所。

そして、春香への憎悪という共通のターゲットがあった彼らも、徐々に分裂していく。

裏切りの発覚。仲間割れ。皆殺し。

そんな登場人物たち猟奇さは見応え十分。

終わりに

というわけで、今回は『ミスミソウ』を紹介しました。

人間の潜在的な恐怖を描いた衝撃のサイコホラー漫画。

全2巻で完結済み。

人間の隠された狂気をここまで上手く表現されている漫画はあまりありません。ホラー好き方はぜひ!